当院は1932年(昭和7年)に大阪上町で開業した小林鍼灸院が発祥です。
それ以来、3代・約90年にわたって「はり・きゅう」の施術をしています。
戦前・戦中・戦後・高度経済成長期・そして現代へ。
時代は移り変わっても初代から変わらないこと、
それは「脈診」による鍼灸治療。
古典医学書に則りながら現代の病を治す「経絡治療」を行っています。
脈診による鍼灸治療
脈診は手首の近くにある動脈の拍動で、「内臓の状態」を診る方法です。
単純に脈拍数を数えているのではありません。
脈が浮いているのか、沈んでいるのか
脈が速いのか、遅いのか
脈が強いのか、弱いのか
それらを診ることで、身体の不調の原因になっているものが
どの内臓に、いつぐらいから、どれぐらい影響を与えているのか
そしてどのような施術が必要なのか、予後はどうなのか
それらを瞬時に判断して施術を開始します。
見立てと施術がピタッと合って、身体の状態が変われば
身体は正直ですから、当然ながら脈の打ち方も変わります。
脈が整えば、病気が治る準備が整ったことになりますし
軽い症状であれば、その時点ですでに治っていることもあります。
経絡治療
鍼灸医学は古代中国が発祥で、その歴史は二千年以上ともいわれています。
その古代中国で書かれた様々な医学書に則った医学を「古典医学」と呼びます。
古典医学書には治療のベースとなる考え方が書かれており
その原理原則を踏まえて、数多くの治療方法が生み出されてきました。
「経絡治療」とは、日本で生まれた古典医学のひとつであり
いわゆるツボ(経穴)が持つ固有の働きを引き出す治療に加えて
内臓とつながる「経穴と経穴をつなぐ道」(経絡)を調整する治療法です。
その治療を行う上で重要となるのが「脈診」を中心とする様々な診察法で
脈診で経絡の状態を診ながら施術を行うことで、症状の改善を目指しています。
経絡治療にも多くの流派や学会がありますが
当院院長は経絡治療学会に所属し、日々研鑽に励んでいます。